創造性を発揮させるタスク管理、その仕組みづくり。
先日この記事を書きました。
まとめると、こうなります。
- クリエイティブなタスクは、手順を踏めば必ず完了するとは限らない。
- そんなタスクを管理するには「何時から何時まで毎日取り組む」という名前に設定する。
- できれば認知資源が多い朝に取り組むと良い。
さらに参考になる話を聞きました。
クリエイティブの源泉はタスクの定期的な切り替えにある
コロンビア大学の研究では、長時間1つの物事に集中するよりは、短時間集中して定期的に複数の物事について思考を切り替える方が、斬新な発想が出てきやすいという結果が出たそうです。
なるほど、たしかにうなずける気がします。自分もウェブメディアの記事を書いていて、推敲にかなりの時間を費やすのですが、煮詰まったときはいったん時間をおいてから再開した方が進む気がします。
一人二役を演じる
自分に固執しないことが大事だと、メンタリストDaigoは言っています。自分の考えを大事にするあまり他の考えが受け入れられなくなる状態を「認知の固着」というのだそうです。一般に煮詰まった状態と言われるのは、認知が固着しているときだ、と言い換えられるのかもしれません。
考えごとは散歩しながらすると良いといいます。それは、散歩をする過程で目に入る景色や耳に入る音の移り変わりを感じ取り、常に少しずつ自分を変化させ、認知の固着を避けているのかもしれません。
それは、他人からアドバイスを受けるように一人二役を演じ、少し考え方の変わった自分から元の自分へフィードバックをしているのだと考えられます。
クリエイティビティ(創造性)の本質
クリエイティビティ(創造性)とは何か、などと大それたテーマについてちょっと考えてみたいと思います。
そもそも創造とは、今まで無かったものを初めてつくることです。そこには、「創造」という言葉を使う文脈では「(価値あるものを)つくる」という捉え方が一般的でしょう。
価値とは、言い換えると希少性です。珍しさや斬新さがあり有用なものと考えて良いと思います。そしてその希少性とは、異なる分野の掛け合わせから生まれるという考え方があります。リクルートから杉並区の中学校長になるという異色のキャリアを持つ藤原和博さんという方の考えです。
希少性を100万分の1に高め、皆さんが一世代に自分1人しかいないという状態となるためにはどうしたらいいかという話をしたいと思います。これはすごく簡単な理屈です。3つのキャリアを掛け算して、いわば三角形をつくるような感じ。それで自分の希少性を高めましょう。
既存のものを合体させ、今までになかった新しい価値のあるものをつくりだすということが、創造性の本質ではないかと思います。
創造性を発揮するためのタスク管理
ひるがえって、タスク管理という仕組みから創造性を引っ張り出すためには、「異なる分野を頻繁に行き来する」ようにする必要があるということになります。それがつまり「制限時間を決めて定期的に異なるタスクに取り組む」です。
もう一歩踏み込んで、より創造性を発揮するためのタスク管理上の工夫を考えてみます。
- 短い時間で切り替えができるように取り組むタスクを細かく分解
- できるだけ遠い分野のタスクを連続して取り組むスケジューリング
- 各タスクの思考過程を逃さず記録できる媒体(メモ帳など)
頭の中がかき回されて落ち着いて考えられなさそうな気がしますが、試してみる価値はあるのではないかと思います。