タスクに締切を設定したら逆効果になった、という話に対する考察
「タスクを確実にこなそうと締切を設定したが、むしろ手が出せなくなってしまって逆効果だった」というツイートを見ました。
たしかにそうですね。
しかし、タスクを完了させるためには締切を設定しようと常日頃言っている当ブログとは矛盾してしまうように見えます。
実は矛盾しません。おそらく、冒頭のツイートをした方は、タスク自体の締切を設定して、そのタスク「だけ」を見て取り掛かろうとしていたのではないかと思います。それではタスクは進みづらいままだと思います。
この場合、次の2つを追加すれば、タスクに取り掛かれる可能性がグンと上がります。
- タスクを細かい手順(サブタスク)に分解
- 各サブタスクにも締切を設定
しかし、それでも取り掛かれないということもあかもしれないですね。
そんなときは、サブタスクへの分解が不完全であることが多いです。
タスク管理メソッド"GTD"では、サブタスクは「次に取るべき具体的な行動」と表現されています。「具体的な」行動である必要があるということです。
具体的ということは、自分でも実行可能だと思えることが必要です。一般的にはこれは実行可能だという客観的な判断ではなく、あくまで自分ができるかどうかだと主観的に判断します。
これくらいのことすぐにできるさ!と思えるサブタスクに分解し、さらにそれらのサブタスクな締切を設定しても手がつけられないときがあります。それは、そのサブタスクが感情的にやりたくないときです。
やりたくないと思っているサブタスクが含まれていても、とにかく各サブタスクに締切を設定します。すると、タスクの実行具合の解像度が上がります。そのタスクを実行している自分が想像しやすくなります。
そうなると、タスクを実行することが現実味を帯びてきて、いつまでにこの(やりたくないと感じている)サブタスクをやっておかないと、タスクの進行に支障をきたしてもっと嫌な状況になってしまうという展開が露わになります。結果、しょうがないからやるか……と重い腰を上げることになります。
ということで、繰り返しになりますが、タスクに締切を設定すれば進むという理解に加えて、
- タスクを細かい手順(サブタスク)に分解
- そのサブタスクにも締切を設定
をやると、タスクに締切を設定することの真価がわかると思います。
タスクに締切を設定すれば実行しやすくなるという言葉は決して間違いではありません。ただ、その言葉にはこれだけの内容が含まれているということは、是非知っていただきたいなと思います。
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