忙しさの原因は自分。その2つの対策。
「なんだか忙しい」と思うとき、その忙しさの原因は自分にあるときが割とあります。
「あの人から『なる早で』と依頼されたから、すぐにやらなきゃいけない」といった自分の思い込みで超スピードで終わらせても、自分が思うほど急ぎじゃなかったとか。
拙著「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」では、「なる早」と言われたら、自分なりのなる早でいいという話をしています。
自分で必要以上に締切を厳しく設定してしまい、自分の首を絞めているわけです。
そんなときに、自分に無理ないペースを取り戻すために自分なりのなる早で進められるようになるといいですね。
実は、「なる早」対策にはもう一つあります。「そのあとの展開を聞く」のです。
急ぎでお願いと言われて「はい!すぐにやります!」と引き受ける前に、「わかりました。この件はなんのために必要なんですか?」といったん質問します。
「3日後の会議に使いたいから」と言われれば、もしかしたら相手の「急ぎ」は2日程度かもしれません。「午後の会議に使いたいから」であれば、相手の「急ぎ」は数時間かもしれません。
「急ぎ……なら、数時間だろう!」と考えて仕上げて、3日後の会議にやっと自分の仕事が日の目をみる……なんて残念ですよね。この場合も、自分の中だけで締切を設定することで、よりキツい状況へ自分を追い込んでいます。
2番目の対策には、「実はやらなくていい」「指示とは違う成果物を出したほうがいい」という話になることもあります。相手の仕事に一歩踏み込むので、積極的な取り組み方に喜ばれることもあるかと(逆に「いいから言う通りにして」と言われることもあるかもしれませんが……)。
とはいうものの、仕事場での人間関係によっては、「自分なりのなる早」でいけなかったり、「それ、なんのためにするんですか」と聞かなかったりするかもしれません。
ただ、ここはひとつ開き直って忖度せずにやってみてはいかがでしょうか。大多数の人が難しいと感じると思いますが、「支障なく・無理なく仕事を進めること」のほうがよっぽど大事なのですから。