ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

「一箇所に集める」ことは単なる物の移動にとどまらない

やる気スイッチはとても重要
物事を進めるのに際してブレーキがかかる重要な要素として、「やる気を失う」ことは見逃せないものだと思います。「やりたくなくなる」「うんざりする」をどれだけ避けられるか。これをコントロールできると生産性は格段に改善すると思われます。

 

やる気スイッチは、えいっ!と力を入れれば入るものではありません。スイッチが入った状態は、「やる気を出す」というよりは、正しくは「やる気が出るように環境を整える」ではないかと考えています。そして、私にとってその重要な要素が「情報の一元化」です。

 

情報の一元化は、「その時必要な情報の居場所がわかって便利」ということ以上の効果があります。「うんざりする」ことから私たちを遠ざけてくれる効果があります。

いつか読みたいと思っている本やプリントアウトされた書類、パンフレット、マニュアル、雑誌、カタログなどが、本棚やデスクや居間のテーブルに放置されていたり、引き出しやカバンの中に紛れ込んだりしている状態を、あなたも経験したことがあるはずだ。
この手の書籍や文書の管理を実現する最も手っ取り早い方法は、「あとで読む」というラベルをつけた場所を用意し、そこにすべてを入れてしまうことである。1冊たりとも例外扱いしてはいけない。(中略)そこには読むべきものが大量にあるかもしれないが、それらの意味はすでにはっきりしており、それに対してとるべき行動もはっきりした。雑然とした状態は解消され、あなたは安心感を覚えるだろう。
(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 実践編」より)

 

「やるべきこと」の散在が生み出すがっかり感
「読むべき本」を「やるべきこと」と読み替えて話を続けます。やるべきことがいろんな場所にあって、その場所に行くたびに手がつけられていないやるべきことを発見すると、「ああ、ここにもまだやっていないものがある」とうんざりしますね。一箇所にまとめられて「やるべきことはここに全部ある」と認識しているのと比べると、「うんざり」による精神的なダメージは大きいと感じます。このうんざりはとても曲者です。そのときは一過性のものと思いますが、確実に自分の心に溜まっていって、結果「なんかやる気がないぞ」という状態になります。

 

タスクの総量が変わったわけではない
ただ散在していたものを一箇所に集めただけなので、やるべきことの総量は変わらないです。ただ、それに向き合う気の持ちようが大きく違います。そして、それはパフォーマンス、結果的にどれだけの時間でそのやるべきことを片付けられるかに大きく関わってきます。

 

タスク管理手法"GTD"の第1プロセス「収集」はまさにこれをルール化したものです。単なる整理術にとどまらず、気持ちにまで作用する点、改めてすごいと感じます。