ForGetting Things Done

「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

すべてのタスクが最優先と思ったら、やらない勇気を。

仕事の山に埋もれてニッチもサッチもいかなくなってしまう人には、2つのタイプがあると思います。

 

1つは、仕事のすすめ方に無駄が多く、結果的に自分のところで多くの仕事を止めてしまう人。もう1つは、仕事が集まりすぎてキャパオーバーになっている人。

 

前者は、一般に「仕事ができない」と言われてしまうことが多いですね。逆に後者は「仕事ができる人」であることが多いです。でも結果は同じなんです。

 

話は少し外れますが、「仕事ができない人」と一刀両断に評価するのは良くないと思っています。もちろん、得手不得手は個人により差があります。だからといって「仕事ができない」「ダメなやつだ」などと決めつけたくはありません。それは、その人の能力の問題というよりは、やり方の問題であることもあるからです。この本の「おわりに」では、このように書いています。

「仕事の要領」の実体はノウハウでしかなく、天賦の才ではないということです。練習すれば身につきます。実際、ADHD 特性のある私でも要領を「つくる」ことができました。 

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

話を戻します。

 

前者(仕事ができないと言われがちな人)は、自分でも変えなければいけないと思うことが多いです。これに対して後者(仕事が集まりすぎてキャパオーバーになっている人)は、多少その状況に満足感を覚えている傾向があると思います。だから、実は前者より後者の方が変わりづらいのです。

 

本の中でも、「優先順位がつけられない」というCHAPTERで「すべてのタスクが最優先になってしまう」という悩みを取り上げ、やらないこと・できないことを決めようという話をしています。

 

たくさんの仕事をバンバンこなす自分を想像するのは気持ち良いものです。しかし、現実には時間や体力といった制約があるので、やりたくてもできないことだらけです。その中には、おそらく自分がかかわる必要のない仕事も含まれているはず。仕事が集まりすぎてキャパオーバーにならないためには、それらを手放す勇気が必要になります。

 

そこで、次のように話を締めくくりました。

 

つらいですが、自分が関わらなくてもいいタスクを「やらない」という選択をする。その結果、自分の仕事がスムーズになります。

 

自分軸を保ちつつ周囲と協力していくには、このスタンスがとても重要だと思っています。

 

仕事に悩んでいる人も、こんなときは、まずはビジネス本以外から。

こちらの記事を書いているのは、2020年3月29日。ますます社会の流れが変わりつつあるのを実感しています。

 

 

F太さんや私のツイッター画像を描いてくれているトモさんの絵がほっこりします……。

 

f:id:hochebirne:20200329211923j:image

 

実は先週の金曜日、毎週講座を担当しているEXP立川からの帰りがてら、ルミネ立川のオリオン書房に寄って撮りました。

 

f:id:hochebirne:20200329212258j:image

f:id:hochebirne:20200329212318j:image

 

「早く読みたい」とAmazonで予約していただいた方、こちらの6店舗に行けば早く手に入ったのに……とお思いですよね。申し訳ございません。Amazonでご予約いただいた方は、4月7日まであと一週間強お待ちくださいませ。

 

そして、電子書籍版については発売が少し早まりました!4月3日に発売開始となります。

 

とは言えですよ。いきなり今ビジネス本を読んで仕事頑張ろう!と思える人、どれぐらいいるんでしょうか。

 

今、私たちは不要不急の外出は自粛するよう求められています。社会全体の閉塞感が高まってきています。

 

ビジネス本を出版しようとしている私が言うのもなんですが、真面目なビジネス本など読まないほうがいいかもしれません。ひたすら楽しんで笑って、落ち込み気味の気分を立て直すのが先決だと思います。

 

家族やパートナーと同居されている方は、お茶やコーヒーなど飲みながら話すのも良いですね。独り住まいなら、Netflixなどで映像作品に没頭するのもアリです。日本が世界に誇る漫画を読みふけるのも楽しいと思います。

 

私はこの記事を書く前にkindleで漫画を4冊立て続けに読みました。こういうときこそエンタメは大事ですね。

 

エンタメといえば、私の大学のオーケストラサークルの後輩たちが無観客演奏会をネット上で配信していました。そんな状況だからこその、単に演奏会を聴いただけでは得られない、活力や勇気のようなものを奮い起こしてくれました。

 

こうして気分が落ち着いてきてはじめて、冷静に今の状況を把握し「今自分は何をするべきか」に取り組めるようになるのではないかと思います。

 

今取り組むべきこととは何か。人によって違うかもしれませんが、来たるべき新しい価値観や働き方に自分がすんなり入っていけるよう準備をすることではないでしょうか。

 

私が従事している「内勤」「事務職」のみで考えると、テレワークの異常ともいえる普及はその象徴だと思えてなりません。

 

会社の仕組みや環境に依存した仕事のやり方

 

から、

 

会社組織に所属していても個人で業務を管理していくやり方

 

への転換を、自分自身ができるようにならなければいけなくなると私は考えています。

 

自分なりの仕事の流儀、やり方、勝ちパターンを確立することが、もしかしたらここ数ヶ月で必要になるかもしれません。

 

「よっしゃ今こそ自分の出番だぜー!」と元気になる人はおそらく少数で、ほとんどの人は「そんな……仕事の勝ちパターンなんていきなり無理だよ……」と気が滅入るのではないかと思います。

 

まさに、今回出版する本はそんな方のためのものです。

 

まずはゆっくり落ち着いて、そんなに前向きにはなれないけど、気が向いたら読む。今回出版するこの本は、そんなポジションにぴったりだと私は思います。

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

本の見本ができたので、取りに行ってきました。

ついにお目見え!

 

「ひらめきメモ」のF太さんとの共著、要領が良くないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑が刷りあがりました!!

 

本当はもう2日ほど遅く手に入る予定でしたが、早めに出版社に届きました。編集者の宮崎さんから「会社帰りに取りに来られますか?」と聞かれ、

 

ありがとうございます!!!!!寄ります!!!本日伺います!!!

 

とビックリマーク多めで即答。定時に仕事を終わらせイソイソとサンクチュアリ出版へ。

f:id:hochebirne:20200326225055j:image

 

1階の応接スペースに通され、待つことしばし。

f:id:hochebirne:20200326225217j:image

 

バーン!!

f:id:hochebirne:20200326225246j:image

 

ババーン!!

f:id:hochebirne:20200326225300j:image

 

ドーン!!!

f:id:hochebirne:20200326225351j:image

 

まるでグラビアアイドルを撮影するカメラマンのように「いいですねー!」と激写させていただきました。

 

f:id:hochebirne:20200326225533j:image

こちらは、そんな私を楽しそうに撮る編集者の宮崎さん。

 

本って紙でできてるんですね。持つとずしっと重いんです。この重さ、嫌いじゃないです。軽かったら、あんなに頑張って書いたのに、と残念じゃないですか。

 

本を目の前に、宮崎さんと初版部数設定のロジックや今後の販促活動の話をしました。Amazonでも実店舗でも相当いい感じにご注文いただけているみたいで、まずは一安心。

 

実店舗は注文いただいてもお客様が買ってくれないとその先(重版)につながりません。だから、たくさん注文をいただいても一冊も売れなければかなりスミマセンな感じになってしまうのです。ただ、ある程度の確度をもって注文してはいるので、そんな極端な話にはならないのですが。

 

初版部数を超える購入が見込まれるとき、追加で印刷をかけます。これが重版です。本は、どれだけ重版するかが勝負だったりします。

 

印刷には時間がかかるので、初版部数を売り切ってから印刷をお願いするのではなく、売り切れそうだと見込みがついたらお願いするのだそうです。ここらへん、プロの見立てがものを言いますね。

 

極端な話、100部刷ってすぐに全部売れそうだったら即重版です。そうやって少ない部数で版を重ねると10版とか威勢のいい版数になります。

 

サンクチュアリ出版は、その方法は採りません。初版からかなり多い部数で印刷します。チャレンジャーです。これには理由があります。

 

理由の1つ目。より広域の書店さんに届けるため。日本全国になるべく行き渡らせるためには、最初から多く刷った方がより多くの地域に配本できるのだそうです。

 

理由の2つ目。平積みで置いてもらうため。少ない部数しか入荷しないと、その書店さんでは背表紙しか目に入らない「棚差し」で陳列されてしまいます。本は表紙のデザインも凝って作っており(カバーデザイン専門のデザイナーもいるくらいです!)、平積みと棚差しでは売れ行きが違うのだとのこと。平積みには少なくとも一店舗あたり5冊以上は必要とされるので、多く印刷をかけた方が良いということになります。

 

そこで、サンクチュアリ出版は一般的な平均初版部数の2倍以上発行するのだそうです。攻めてますね。注文取った営業さんが神に思えてきました。

 

著者が書き、編集者がまとめ、営業が注文を取る。当たり前かもしれませんが、チームで物事を進めるこの感じ、私は好きです。

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

リモートワークにもびくともしない、「仕事の手順書」づくりを。

この記事を書いているのは2020年の3月某日。コロナウイルスの影響で大きく社会の色々なものが変わっていっている最中です。

 
その中の1つに「働き方」があります。単刀直入に言って、在宅勤務ができるかどうかが試されています。在宅勤務をやって思ったのは「自分で業務管理をしないと大変だ」ということでした。
 
私は超のつくくらいの怠け者です。面倒くさいと思ったことには徹底的に関心を示しません。しかも、それが無意識に表情や態度に出てしまうのです。だから、相当具体的に仕事の目標を自分に提示してあげないと、まずその仕事に取り掛かりません(具体的に目標を設定しても、なかなか重い腰が上がらないことも)。
 
在宅勤務にはこの「自己管理の壁」があるのです。周囲に同僚や上司がいないので、サボろうと思えばサボれるのです。
 
そんな私が、在宅勤務でどうだったか。
 
おどろくべきことに、ちゃんと仕事をしているんですね。しかも、かなり集中して。むしろ、オフィスで仕事をするときよりも気分が乗り、効率よく終わらせられているような気すらさえします。
 
その理由は、おそらく次の2つ。
 
  • 目の前の作業が取り掛かりやすく具体的なレベルまで分解されていた
  • それらの「終わった」「まだ終わっていない」がはっきりしていた
 
まずは、取り掛かるのが億劫だと自分に思わせなければ良いのですね。目の前に「100ページある資料を読みこなす」ではなく「まずは第1章の8ページを読む」だったら、取り掛かろうと思えるのではないかと。
 
そして、第1章を読むという作業が終わったかどうかが明らかになっていれば、その次、またその次と目の前の作業をこなしていける。そんな印象を持ちました。
 
その前提として、まずは自分が取り組んでいる仕事すべてがそれぞれ「タスク」としてあり、それらがより細かい手順に分けられて手の付けやすい状態になっていることが必要です。
 
「タスク」化し、手順に分け……という、いわばすべてのタスクについて手順書を作ると、場所にとらわれず自主自律して仕事が進められるということになります。
 
その手順書のつくり方を、「要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑」では、STEPを5つに分けて「仕事の基本」として図解しています。

f:id:hochebirne:20200323151444p:plain

 
周囲の環境に影響されずに仕事を進めるために、まずはこの手順書を作ってみるととても良いと思います。 
要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

上司との相性に関わらず、仕事をスムーズに進める方法。

こちらの配信を拝聴。

 

私の話もしていただいて嬉しかったです!

 

上司との相性の良し悪しにかかわらず仕事を粛々と進めていくためにはどうしたら良いかというお題について。

 

このブログをご覧の皆さまはどうお考えでしょうか?

 

私は、今の会社の最終面接で社長から(障害者雇用での採用だったため)配慮事項を聞かれ、「怒らないでください」と答えました。

 

この本では「怒られたくない」というテーマに対して、怒らない交換条件を提案してみるという話をしています。

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

最終面接で「怒らないでください。代わりにタスク管理で仕事はキッチリやります」と言った覚えがあります。

 

言い方は交換条件ですが、「そっちがしないとこっちもしないからね!」というスネた子供みたいな考えではありません。

 

以下、このときの思考のプロセスです。

 

会社のメリットはなにか

仕事をキチンと私が遂行すること

そのためには、私が落ち着いている必要がある

私が落ち着くためには、叱責されないことが必要

怒らないことで、自分も会社にもメリットが発生

だから「怒らないでください」と言える!

 

まずは相手を勝たせてその結果おこぼれで自分も勝たせてもらうという考え方です。

 

しかし、相手方(会社)には、「小鳥遊が何か間違ったことをしたときに正す方法が分からない」という、ある種のデメリットが残ります。

 

そこで、「改善すべきことがあれば、提案という形でお願いします」と付け加えればデメリットは解消されます。

 

メリットがあってデメリットがなければ会社はウンと言うしかないですよね。そんな状況をいかにして作るかだと思います。

 

冒頭のお題にかえります。相性の合う合わないはしょうがない(否定も肯定もしない)として、こんな風に考えてみてはいかがでしょうか。

 

  • メリット/デメリットで話す
  • 相手へ先にメリットを提示して勝たせて、ついでに自分も勝たせてもらう
  • 相手のデメリットをできるだけなくす

 

冒頭の事例にどう当てはまるかは、ご自身で考えてみてください。

 

なかなかそう上手くもいかないですが、できるだけ相手を勝たせようとするところから考え始めると良い気がします。

質と締切、どちらを選ぶ?

クオリティを追求すると、締切を破りやすくなりがちではないでしょうか。

 

「クオリティにこだわる」という言葉には、マイナスイメージはありません。むしろ質を高める努力として賞賛されます。

 

だからか、

 

締切は今日までなんだけど、もうひと手間かけるともっと素晴らしいものになる!

 

だから、締切を破ってもいいよね?

 

という考えが、多少なりとも誰にでもあるのではないでしょうか。

 

こちらの本では、その考えと正反対の「締切と質で迷ったら、締切を選ぶ」という話をしています。

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

たしかに、締切を破ってもクオリティをアップできれば、その時は相手や周囲の人は認めてくれるかもしれません。ただ、それがいつものことになってしまうと、「締切を守らない人」というイメージがついてしまいます。

 

孤高の芸術家であれば話は別ですが、そうでなければ、周囲との連携を大事に仕事を進めたいところです。そのためには、なるべく予定通りに仕事のパス回しができると良いです。なので、質より締切だなと思う次第です。

 

この選択には勇気がいります。「質を高められるのに、それをしない」という、自分の良心に背く勇気です。ただ、時間は有限なので、どこかで必ず折り合いをつけなければなりません。

 

これを習慣化すると、締切時からの逆算で仕上げる癖がつき、結果的にクオリティも上げやすくなります。

 

あえて一時(いっとき)、質を高めたいという自分の良心に背く勇気を。

人づてに注意されてへこんだら。

こちらの本に書いた通りのことが先日ありまして。

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

  • 作者:F太,小鳥遊
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

人づてに、自分への注意を聞く」って、結構メンタルにきませんか?なんで直接言ってくれないのかと思う人が多いのではないでしょうか。

 

「以前〇〇さんが、『小鳥遊さん、頑張ってるんだけど、なんか違うんだよなー』って言ってたんだよね。何かは分からないけど、考えてみてよ」

 

その〇〇さんからは、私は何も言われていません。「なんか違うと言われていた」という話を伝聞で知るという、少々メンタルにくる出来事があったんですね。

 

まさに「人づてに注意されるとへこむ」というテーマを「メンタルが弱い」という章の中で書きました。

 

そこで大事なのが、まずはへこんでいる自分を肯定して、その上で次の2つの対策をすることだと私は思っています。

 

  • 「人づて」にマイナスイメージをできるだけ持たない

直接言われなければそこまでの(深刻な)ことではないと考えてみます。本当に変えて欲しければ、直接伝えるでしょう。

 

  • 言われたという「事実」より言われた「内容」に注目して自分の行動に反映させる

「人づてに言われたー!」とショックを受けるより、言われたことを明確に理解して、自分が次に取るべき具体的な行動に反映させます。自分の糧にします。

 

もし、言われたことが曖昧すぎて理解できなかったら、そもそも自分には何も言われていないと考えると良いと思います(ちなみに、今回の私の件はこれだと思っています)。

 

もし「人づてに言われた内容」が明確であれば、対策の2つ目で仕事術(≒タスク管理)が生きるのです。言われている対象を自分ではなく、自分がやるべきタスクに振り替えることができるからです。

 

具体的には、自分のタスク管理ツールにあるタスクのどれかを選んで、自分の次にやるべき行動を書き換えることになります。

 

そんな感じで、人づてにされた注意をうまく自分の糧にして取り込めると、より職場で過ごしやすくなると思います。