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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

QCサークルでタスク管理マスターを育ててしまった話

QCサークルでタスク管理を取り上げる

昨年の今頃でしたか、我が社でQCサークルを取り入れることになりました。渡りに船とばかりに、私は所属した班で「タスク管理『GTD』を社内に広め実践するプロジェクトをやりたい」と提案しました。他のほぼ全ての班は何をするか定まらない中、私の所属する第6班は早々にテーマが決まり、実行へ移しました。

 

「私は紙でやりたいんです!」

サークルにSさんという営業事務の女の子がいました。 私のタスク管理の説明を聞き、自分の業務に合うよう紙のフォーマットを作ってきました。

 

構造は、私の作ったタスク管理ツールとほぼ同じ。まずは、タスクの項目名と発生日、締切日などを書いた集約シート。彼女の仕事はメールで依頼を受けて動き出すのでメールのプリントアウトが各案件の詳細が書いてあるシート。集約シートの各行の案件名に、それぞれ対応する詳細シートがあるという構造です。

 

私は、せっかくいつもパソコンの前に座っているので、これをデータ化してみてはどうかと言った時もありました。彼女はニコニコしながら「私パソコン苦手なんですよー。紙は『ここにある感』があって好きなんです。だから紙でやりたいんですよ!」と言ってきました。しっくりくるのが一番なので、それなら紙でいこうということになりました。

 

そして一年経ち……

先日入社した新しい営業事務の女の子2人が我がQCサークル第6班に入ることになりました。メンバーのタスク管理を彼女らに説明しようと、まずはSさんから始めました。

 

このSさんがですね、もう感涙せんばかりの成長っぷりでした。GTDの5つのフローをしっかり理解して、さらに私独自の「そのタスクは誰がボールを持っているか」という概念も取り入れ集約シートに追加していました。その説明をする時も「ここが重要なんだけど、このタスクは誰がボールを持っているか分かるようにしておくと、余計な気を遣わずに済むんだよね。こんな風に書いておくとね…」といった具合です。

 

また、メール文面のプリントアウトだけでは、そのタスクの作業手順、つまりタスク分解が明確ではないのではないか?という質問がメンバーから飛んだときも、堂々と答えていました。

 

曰く「自分の仕事はほぼルーチンなので体で覚えているものが多く、分解が必要なものは少ない」「イレギュラー対応はタスク分解を必ずしている。大きい付箋にタスク分解した手順を書いて詳細シート(メールのプリントアウト)に貼って管理している」とのこと。

 

そして嬉しそうに「そうやって作った集約シートが、もう42枚も溜まっちゃいました!これ、時々見返しては自己満足にちょっと浸ってムフフってなってるんです(笑)」と言っている姿を見て、もう本当に嬉しくてしょうがなかったです。

 

Sさんの直属の上司にあたるのが、同じQCサークル第6班のメンバーのWさん。Wさんが、Sさんの話に被せて「彼女はタスク管理を始めて明らかにミスがなくなりました」と言ったときにはもう本当に泣いちゃうかと思いましたね。

 

私のQCサークルでの活動はまだまだ途上ですが、少なくともSさんのような、自分なりのツールを作り運用しだすタスク管理マスターを輩出できたことは確かかと。感慨にふけることができたひとときでした。