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どうやって優先順位をつけるのか?

タスク管理手法"GTD"の考案者デビッド・アレンは、どうやって優先順位を決めたらよいかという質問には決まって「あなたの仕事はなんですか?」と答えるそうです。

 

質問に質問で答えられたらイラっとしますが、それは置いておきましょうか。

 

デビッド・アレンは、至極当たり前のことを言っているだけのように思います。優先順位をつけるには、その対象となるものが全部目の前に並ばなければならないのです。

ある活動が他の活動よりも重要かどうかを決めるためには、何を続けていきたいのか、何を達成したいのか、あるいは何を経験したいのか、という基準がなければならない。つまり、自分の仕事が何なのかを把握していなければならないのだ。あなたの今の「仕事」とはどういうものなのだろうか?あなたはその全体像を把握しているだろうか。それを明らかにすることは、思っているよりも難しい。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

例えば、1000個の仕事が目の前にあったとします。1000個全てを今日中に終わらせなければいけないが何から取り掛かれば良いか分からない、というのは優先順位づけの問題ではないものだと思われます。会社の仕事であれば、即刻上司に現状を相談して仕事を他の人に回したり、締め切りを伸ばす交渉をしたり、「これ、やらなくてもいいですか?」と訊くしかない状態です。1000個の仕事の着手順を入れ替えてどうにかなるものではありません。

 

つまり、まずは優先順位づけの問題なのか、それともそもそも実行不可能なことを強いられているのかの判断が必要、ということになります。そのためには、自分が抱えている仕事の総量の把握をしないといけない。だからこそのデビッド・アレンの答えなのですね。

 

自分が抱えている仕事があって、それが自分の持ち時間内に終わることができるのであれば、ここではじめて優先順位づけの出番となります。

 

おそらくですが、優先順位がつけられなくて困っている人は、予想もしなかった仕事が後から湧いてきて手がつけられなくなるということがよくあるのではないでしょうか。これまた、自分の抱えている仕事を全て把握していれば発生しない現象です。

 

たとえ後から湧いてくる仕事があったとしても、湧いてきたら「自分の抱える仕事」リストに加えれば良いので、問題ありません。

 

GTDで最初にすべきこと「タスクの把握」は、優先順位づけに対しても私たちを助けてくれます。まずは全タスクを書き出すことからです。