タスク管理ツール「タスクペディア」に興味をお持ちの皆様へお知らせ
決めました。
クラウド版タスク管理ツール「タスクペディア」は無料公開とします。
「無料版は機能制限があります」「初月だけ無料です」といった条件付きではありません。
「すべての人に」「全機能を」「いつまでも」「無料で」お使いいただくことにします!
目的を再確認
自分のエクセルのタスク管理ツールを基に友人のプログラマさがっとさん(@sagattosaga)につくっていただき、社会福祉法人SHIPより公開予定のクラウド版タスク管理ツール「タスクペディア」。
当初は、ユーザーのタイプを、以下の3タイプに分けて、寄付のリターン(3.の方々については寄付無しに)としてタスクペディアのIDを発行しようと考えておりました。
- 年額一定の額の寄付で使用していただく方々
- もっと高い寄付金をいただく方々
- 寄付金無しにつかっていただく方々
このアイディアは、今でもなかなか良いものだと思っています。しかし、「寄付という形のリターン」を求めることに、僅かながら違和感を持ち続けておりました。
発達障害当事者や、診断を受けていなくとも、いわゆる「グレイゾーン」として辛い思いをしている人たちのために貢献する「タスク管理」。社会福祉法人SHIPは、タスク管理をそのような人たちに広めることは社会貢献活動だと理解してくれ、一緒に話を進めてきました。
自分は、この「タスクペディア」をどう使って欲しいのか。何のために社会福祉法人を絡めているのか。タスクペディアを広める目的は何なのか。
次々と舞い込んでくる仕事を整理し切れず、自責を繰り返し、社会生活を諦めるくらいまで思い詰めている、そんな以前の私のような人に、何のハードルも無く使ってもらうためではなかったか。
そのハードルをなくすために、営利目的を追求せずとも活動できる社会福祉法人にご協力いただいているのではないか。
そう考えて、社会福祉法人SHIPの理事会にもかけていただき、無料でお使いいただくことにしました。関わっている皆々様方、ご理解いただき本当にありがとうございました。
逡巡から確信へ
しかし、いったん無料公開と決めたものの、だんだん「これでいいのだろうか」と思うようになりました。ここまでツールとして完成されたものを無料公開した例は、今まで私は見たことがありません。収益化しないことに対して不安が無かったと言えば嘘になります。
先日、ウェブメディア「灯台もと暮らし」(http://motokurashi.com/)の運営会社である株式会社Waseiの代表、鳥井弘文さんのブログを読みました。
こちらの記事です。
自分たちだけが潤えばそれでいいではなく、それぞれの個性を活かしあって、先方も同業他社もみんなで一緒につくり出し、みんなで一緒に生き残っていく。まさに、SUSONOが掲げる「競争」ではなく「共創」の感覚だなと。
— 鳥井 弘文 (@hirofumi21) 2018年3月28日
自分たちが儲けられた時よりも、先方に適切な人をご紹介して、その人がしっかりと稼げて、紹介した先方にも大満足してもらえたときに一番やりがいを感じる。
このときに紹介料とかは一切要りません。巡り巡ってまた仕事もらえたら嬉しい程度。
なぜなら、一番の目的は自分たちが肥えることではなく、相手の課題が解決されることだから。(先方も紹介相手も含めて。)
(「隠居系男子」より)
「儲けたい」という気持ちがこの活動の目的よりも先に来るのは本末転倒ではないか。
儲けることは悪いことではありません。しかし、そのために、タスクペディアを本当に使って欲しい人が「使いたくても使えない」と諦めざるを得ないのなら、収益化はいったん脇にのけておいても良いのではないか。いつかは分からないが、マネタイズできるタイミングはもっと後できっと回ってくるはず。
鳥井さんのこのエントリを読んで、タスクペディアの無料公開を決めた当初考えていたことを思い出し、あらためて確信を持つことができました。
寄付は募るかもしれません
今後、大きな追加機能や、増加ユーザー対応、またはその他の理由でお金が必要になったら、寄付を募るかもしれません。
もし寄付を募るとしても、ユーザーになることと寄付をすることは無関係にしようと思います。ユーザーにだけなって寄付をしないのも可、寄付だけしてユーザーにならないのも可です。
この寄付は、社会福祉法人への寄付なので、所得税控除(もしかしたら税額控除も!)が受けられるものです。税理士さんからよく勧められる節税スキームです。その時はよろしくお願いします。
謝辞
必要としている人にタスクペディアを使っていただくという目的のため、リターンを設定しないというリスクをあえてとる決断をしていただいた社会福祉法人SHIPには大変感謝します。超かっこいいです。社会福祉法人SHIPの理事の皆さんの男気にみんな惚れるがいい!
ということで、目下のところ絶賛公開準備中です。5月に公開を考えております。お使いいただけるという方は、こちらのブログか、私小鳥遊のツイッター(@nasiken)をチェックしていて下さいませ。