「タスクペディア式」とは?
こんなツイートをしました。
本日は、障害者就労移行支援事業所EXP立川@exp_ship でGTDをもとにした「タスクペディア式」タスク管理講座をします。
— 小鳥遊@3/10イベント (@nasiken) 2019年2月28日
・GTDの5ステップ
・タスクペディア式の特徴
・ADHDの私をどうカバーしてくれるか
就労前も、就労してからも役立つフレームワークをお話します。
「タスクペディア式」ってなに?
とお思いの方もいらっしゃるかと。
「タスクペディア式」とは
「タスクペディア式」というのは、タスク管理ツール「タスクペディア」の基本思想です。
もとは、私が作ったこのエクセルタスク管理ツールです。
このエクセルツールを、プログラマーである友人のさがっとさんがクラウドツールにしてくれたものが「タスクペディア」です。
タスクペディアの位置付け
このタスクペディアは、社会福祉法人SHIPが提供元となっています。
なぜ、私が原型を作りさがっとさんが開発したこの「タスクペディア」が社会福祉法人からの提供となっているのか。それは、私がSHIPの運営するEXP立川という障害者就労移行支援事業所で講座を持っていることが関係しています。
私は、タスクペディアのタスク管理方法で、仕事がうまくいかないで休職や退職を繰り返していた状態を脱することができました。いわば、タスク管理は就労がうまくいくコツのようなものです。
私と同じように発達障害、特に不注意優勢のADHDの傾向のある方々がタスク管理を習得すれば、私が抱えていた仕事の悩みが解決するかもしれないと考えています。
タスク管理、特に私が人生を好転させたこの「タスクペディア式」タスク管理術は、そのような方々のためのセーフティーネットだと位置付けています。
どのような特徴を持っているのか
タスクペディア式の特徴は、まずGTD(Getting Things Done)というタスク管理手法の影響を大きく受けています。
厳密に言うと、私がタスクペディアの原型エクセルを作ってみたらGTDの運用にすごく似ていた、というものですが。
GTDは、次の5つのステップを繰り返すことで、やるべきことを手中に収め、落ち着いて集中して取り組める環境を作り、「真に生産的な体験」をすることができるタスク管理手法です。
- 把握
- 見極め
- 整理
- 更新
- 選択
タスクペディアもこのステップを踏襲しています。感覚的に操作できるようになっており、使うだけでタスク管理の効果が得られるように作られています(自画自賛!)
構造的な特徴は、あまり細かく説明すると読むのが面倒くさくなるので端折りますが、だいたい以下のような違いがGTDとの間にはあります。
GTDでは「次に取るべき具体的な行動」を明らかにすれば足りるとしていますが、タスクペディア式はできるだけ「完了に至るまでの具体的な行動」の入力を勧めています。
仮であっても完了までの見通しをつけることは、発達障害の特性である「見通しのつかなさへの極度の不安」にとても有効です。
また、すべてのタスクやサブタスク(完了までの具体的な行動)に締切日を入れるように作ってあります。GTDでは時間に関する運用上の要請はありませんが、タスクペディア式では時間を可視化することで、やるべきことの整理をサポートします。
タスクペディアでは過去タスクを保管し見ることができ、そこからルーチンタスクを設定することができます。過去タスクが溜まると、それだけで自信もつきます。GTDでは、過去タスクの扱いについては言及がありません。また、ルーチンタスクと単発タスクを分ける考えは、書籍を見る限りありません。
他にも細かい機能の工夫がタスクペディアにはありますが、よろしければ使って実感してみてください。登録、使用一切無料ですのでお気軽に。
最後に
タスク管理ツールを社会福祉法人から無料で提供することには大変意義があると思っています。
就労を支援する機関で行われている、就労希望者へのトレーニングは、「ワード・エクセルを使えるようになる」「メールを使えるようになる」「挨拶や会社のマナーを身につける」が主なものです。
もちろん、それらは仕事をする上で基本的なものです。ただ、ワード・エクセル・メールを使う以前に「どのように仕事を進めるか」についてのトレーニングが抜けていやしないかと以前の自分を振り返って強く思っています。
タスク管理、とくにこの「タスクペディア式」は、そのニーズに合うものだと確信しております。