目の前には1つのタスクだけ!
「今取り組んでいる仕事って何?」とハッとするときがあります。そんなときは、言われるがまま脊髄反射で、次から次へと違う仕事タスクに着手してしまっていることがあります。その結果、中途半端に着手したままのタスクが散在することになります。
それによる弊害は、まずは仕事のスピードが遅くなること。無駄な作業が増え、仕事を完了させるまでに時間がかかってしまうということです。「この仕事はさっき取り掛かったけど、別の仕事を始めたから、、、、えーっと、どこまでやったっけ?とりあえず最初から確認しとくか...」といった感じです。
もうひとつ弊害があります。それは、やりかけの仕事が目に入ると不安を感じてしまい手が止まりがちであるというもの。「あれっ、そういえばこの仕事ってさっきやりかけてそのまま、、、大丈夫だろうか?」といった感じです。
高橋さんへのメールを書いていて、ふとデスク上に目をやるとファイリングしたい書類がある。
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「そういえばファイリングしなきゃいけないんだよね」と高橋さんへのメールをほったらかしてファイリングをしにキャビネットへ行く。
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ファイリングが終わりデスクにつくと「高橋さんへのメールは、えーっと、どういう話だったっけ」と最初から文章の流れを確認する。
こんな行動は、上記に挙げた2つが同時に起こっています。理想的な流れは、
高橋さんへのメールを書き終わる
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書類のファイリングをする
ですよね。でも、「ファイリングしなきゃ」という不安感が発生し、メール作成を途中で放置してしまうわけです。ファイリングしなきゃ!と席を立つ前に「いや、メールを書いてからでいいでしょう」と自分を引きとめる何かがあれば、理想的な流れになります。
ADHDらしく、別のことやっていても目に入った仕事にスイッチしてしまう癖がまだ根強く残っております。
— 小鳥遊@発達障害を「仕事のすすめかた」でカバーしてはたらく会社員 (@nasiken) 2021年4月28日
ですが、その都度「今やるべきは何?」と自問してタスク管理ツールを手がかりに復帰できるくらいにはなりました。それくらいで割とやっていけるものです。
タスク管理ツールでも付箋でも何でもいいのですが、今自分が取り組んでいることを明示してくれるモノがあると良いということです。
ほとんどの人は一度に2つ以上の作業をすることが難しい、というのは実感でお分かりかと思います(考えずに実行できる、体が覚えているレベルの作業は別ですが)。となると、今やるべきことは2つ以上にはならないはずです。でも、なぜか2つ以上やろうとしてしまい、結局前のタスクを放置して後のタスクに取り組んでしまうのを繰り返してしまうのが実態ではないでしょうか。
そうならないよう、常に自分の前には1つのタスクだけしかない状況にしておくことが大事かと思います。それを可視化してくれるのが、「今取り組んでいる仕事って何?」という自分への問いかけであり、タスク管理ツールの表示であり、付箋に書いてあることです。