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「水のように澄みきった心」で頭空っぽに。

一年の振り返り

一年の振り返り

今年も終わりますね。今年ほど色々あった年はなかったです。今年あったことをまとめたくなったので、こちらのブログに載せるようなタスク管理関係にトピックを絞ってピックアップし、一年の振り返りとしてまとめたいと思います。

 

「自分は要領がよくない、と思い込んでいる人のための仕事術」を継続的に開催

私にとって、今年の活動の柱となったこのイベント(長いので「JYY」と言います)。昨年の9月から始め、今月3日まで合計18回開催できました。今後も続けていきたいイベントです。

 

発達障害やその他で仕事に対して不安を持っている人に、タスク管理で不安を解消できた経験をお話しするというこのイベント、まだたくさんの人に伝えたいと考えています。

www.kokuchpro.com

 

JYYスピンアウト企画開催

JYYの内容は、自分のしくじった体験と、それを救ってくれたタスク管理とそのツールの紹介が主なものです。そこから一歩突っ込んだ実践的な内容を、スピンアウト的に企画して行いました。こちらも来年またやりたいと思っています。

 

JYY、名古屋・京都遠征

いつも開催している東京を飛び出して、11月4日に名古屋、5日に京都でJYYを行いました。多くの方々にご参加いただくことができました。感想をいただいた方の中で、まさに劇的に仕事面が変わることができたという方もいて、やって良かったと心から思いました。

 

中日新聞東京新聞に掲載

JYY名古屋開催にて、中日新聞の記者に取材をしていただき、私の活動を紙面でご紹介いただきました。記事を読んだ方からの問い合わせもいただき、ますますタスク管理手法"GTD"を広めることに一役買うことができました。

www.google.co.jp

 

障害者就労移行支援事業所で講師を務めるようになる

社会福祉法人SHIPの経営するEXP立川という障害者就労移行支援事業所で、自分の経験を話すという講座「しくじり先輩」の講師を4月から務めるようになりました。

 

自分の特性や性格から会社での仕事がうまくいかず悩んでいた私と同じ悩みを持つ方々に、自分のしくじり体験を話したり自分なりの解決策としてのタスク管理を教えたりしています。

 

この活動は、月に一回有給休暇を取って行なっていました。しかし、活動内容がEXP立川にも合うものと分かり、もっと頻度高く通うことができればと思い、次の動きに出ます。

 

会社の業務の一環として障害者就労移行支援事業所での講座を行うようになる

もっと頻度高く私が通うことができればより良い移行支援事業ができ、さらに有休を使わずに済む!ということで、社長にかけあって業務化しました。11月からは毎週1日、会社ではなくEXP立川に行き、業務として自分の経験談を話し、タスク管理を教えたりするようになりました。

 

社内GTD布教活動が正式なプロジェクトとして運用開始

もともと社内でもタスク管理"GTD"を広める活動を以前からQCサークルという形で行なってきました。8月から業務としてプロジェクト化しました。業務時間中にタスク管理のことを大真面目に話せるという楽しみに打ち震えております。

 

タスク管理ツールのクラウド

QCサークルでも話が持ち上がり試作はしてみたものの頓挫したのが、私の作成したタスク管理ツールを媒体や場所選ばずに使えるようにするという企画でした。これを社会福祉法人SHIPさんの協力を得て、来年春には「タスクペディア」という名前で一般公開するという流れになっています。

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振り返っての所感

上に挙げた活動、いずれもライフワークとして来年以降も継続していくものです。当初は副業として行なっていましたが、最近は段々と会社の業務との境目がなくなりつつあります。

 

社会全体の流れでも、個人的にも、今後どんな形で生活していくのか分からなくなってきました。1つの会社に所属してその会社のためだけに一生を終えるということは無さそうです。

 

とは言え、私が今所属している会社はかなり理解してくれています。ほぼ毎日定時で帰っても何も言われず、毎週1日まるまる会社にいない管理スタッフの存在を許してくれる会社は多くはないでしょう。そんな理解ある居場所からいきなり転職というのも考えづらいです。

 

謝辞

JYYなどのイベントを一緒にやってくれる方々、クラウド版リリースに協力してくれる方々、会社でやりたいようにさせてくれる社長・上司・同僚、そして何より毎日の仕事で疲れたとすぐ寝てしまうのに休日タスク管理イベントに嬉々として行ってしまうのを許してくれている妻に大きな感謝を捧げつつ、来たる2018年のどうなるか分からない感を楽しみにしようと思っています。

生活の全てをタスク管理する必要はない?

私は全部で3冊あるGTD本を日々繰り返して読んで、感じたことや思ったことをこうしてブログに書いております。少なくとも3〜4周はしたかと思います。しかし、毎回新たな発見があります。

 

今日も、「えっ!?デビッド・アレンはそんなこと言ってたの?」と驚くような箇所を発見しました。しかも、かなり根源的な内容です。「タスク管理ツールのリストで管理しないタスクもありまっせ」ということを氏はおっしゃっています。

もうおわかりの方も多いだろうが、私はかなりな数のリストを持ち、それらのリストにはそれぞれ、かなりの数の項目が並んでいる。さて、ここで私のリストに関する重大な秘密をお教えしよう。

それは「これまでにもっとも成功したプロジェクトは、一度もリストに載ったことがない」という事実である。

(中略)「やるべきこと」と「いつかやること」に仕事を分けたり、その結果をすぐに行動に移せるようにリマインダーを設置しておけば、プロジェクトを進めていくのにとても便利だ。だが、この作業をする本当の理由をわかっていない人が多い。こうした「プロジェクト」リストを作るのは、リストの項目を達成するだけでその他のことは何もしない、というわけではないのだ。その本当の目的とは「やりかけの仕事を片付けることによって、本当にやりたいことのために集中力と創造的なエネルギーを100パーセント使えるようにすること」なのだ。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

確かに、自分のやる行動全てをタスクとして管理するのは大変難しいと私は思っています。それをやり遂げるのは狂気の沙汰としか言いようがありません(褒めてます)。

 

そういえば、GTDの目的は、自分の抱える「やるべきこと」を把握して「水のように澄みきった心」を得ることでした。おそらく「やりたくてしょうがないこと」は「やるべきこと」ではないのでしょう。やりたくてしょうがないことを思う存分やれるように、余計なものは退かしておこうという考えなんだと思います。

 

振り返って考えると、日常的な行動はタスク管理せず、仕事だけタスク管理していたのがとても私にはしっくりきていました。仕事を終えてタスク管理ツールを閉じるときの解放感がなんとも言えず好きでした。デビッド・アレンの考え方に共通するような気がします。

 

GTDは「自分が抱える全てのやるべきことを把握しよう」と言うので身構えてしまいがちですが、自分でその管理の対象の範囲を決めるのもアリということでしょう。ただし、やらなければいけない義務があるということを全部対象にするのは__私の場合それは「仕事」という括りでしたが__やった方が良さそうです。

「レビュー」について誤解していた話。単なる「振り返り」とGTD特有の「見直し」の違い。

 GTDの開祖デビッド・アレンは、週次レビューというものを勧めています。「レビュー」については、私は過去にこのブログでこんな記事を書いています。

hochebirne.hatenablog.com

 

GTDにおける「レビュー」という言葉について、もう一度考えたいと思います。というのも、GTD含むタスク管理界隈では「レビュー」というこの言葉の意味が分かりにくくなってきたからです。

 

GTDのフローとしての「レビュー」

そもそも、GTDが定める5つのフローの1つとして現状にツールの情報を反映させるフローを「見直し(レビュー)」とデビッド・アレンは名付けていました。タスクをツールに書き出し、行動したらその結果をツールに反映させます。1日にはたくさんの行動をしますので、「見直し(レビュー)」は日に何度も行う必要があります。

 

「週次レビュー」という言葉

同時に、デビッド・アレンは週次レビューという言葉を「週に1回程度、自分のタスクを見直そう」という文脈で使い始めます。ここで私は「え?レビュー(見直し)って日に何度もするものじゃないの?」と混乱しました。

 

デビッド・アレンは間違っている?

混乱した結果、まず私が出した結論は「デビッド・アレンは間違っている」というものでした。日々の行動をツールに反映させるのを1週間に1回しかしないのは、どう考えてもタスク管理が破綻するからです。

 

しかし、デビッド・アレンも「見直し」は日に何度もする必要はあると思っていることが、以下の引用から分かります。

たとえば、今日やるべきことを、どうすれば考えないようにできるだろうか。そのためには、日に何度かは、やらなくてはいけないことを片付けるために必要な行動をすべて検討し直す必要がある。また少なくとも1週間に1度は、すべてのプロジェクトとそれに伴う行動をくまなく再検討するべきである。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

※太字は小鳥遊による 

彼の著作を読み理解を深めていくにつれて、一言にレビューと言っても、「見直し」としてのレビューと「週次レビュー」と言うときのレビューは別物として考えるのが良いのではないかと考えるようになりました。

 

レビュー二分化説

デビッド・アレンが「レビュー」という言葉を使っているのは、以下の①〜④の行為です。

 

①人生の方向性の再検討

②生活や仕事でやるべきことの再検討

③すべてのプロジェクトとそれに伴う行動の再検討

④行動した結果と、やらなくてはいけないことを片付けるために必要な行動をすべて検討し直した結果のシステムへの反映

 

彼が「週次レビュー」という言葉を使うときは、③(稀に①②も)を想定しています。この場合「振り返り」と訳すと理解しやすいです。対して④はGTDのフローの1つ「見直し」の言い換えにあたります。

 

つまり、「振り返り」とするべき①②③と、「見直し」とするべき④をまとめてデビッド・アレンは「レビュー」と表現していると考えようということです。

 

レビューの頻度

レビューを「振り返り」と「見直し」に整理した上で、改めてその頻度を考えます。

 

人生や生活の振り返り(①②)としてのレビューは数ヶ月から1年に1回くらいで良いでしょう。GTDのフローとしての見直し(④)は日に何度も、極端な話常時することが必要です。

 

デビッド・アレンが「週次レビュー」と言う、プロジェクトとそれに伴う行動の振り返り(③)についてはどうでしょうか。私はこれは④に吸収されると考えています。日々タスクやプロジェクトに向き合っていれば、自然とそれらは然るべき形に整っていき、無駄は省かれるからです。したがって、週に1回時間をとって週次レビューをする習慣はありません。

 

GTDをする限りでは、その5つのフロー「収集」「処理」「整理」「実行」「見直し」ができさえすれば良いので、上記①②③はGTDに必須ではないわけです。私が③の週次レビューをしない理由はここにあると思われます。

 

相手に「ちょっとした違和感」を覚えさせないために。

別にあからさまに反抗していないのに、言葉の端々から拒否の印象を与える人がいますね。

 

仕事を受ける瞬間の言葉の端々から出てくる「引き受けたくない」雰囲気。意図的にやってるならともかく、意図せず出てしまっているときは損していると言えます。

 

何年も前、医療機関で仕事をしていた私の友人から、こんな話を聞いたことがある。その医療機関では、未処理の請求書や書類を片付け、業務フローを効率化したあとには、かならず患者の数が急増するのだそうだ。友人の意見はこうだ。仕事が溜まっていると窓口の事務員は新しい患者が増えることをストレスだと感じてしまう(それがビジネスの拡大を意味していてもだ!)。すると、無意識に新規の患者を遠ざけてしまうのだという。(中略)労働環境がすでに限界に達していたとしたら、「お客様第一のサービス」も「笑顔」も、肝心なときにあらわれてくれないのである。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

仕事が頭の中で整理されず精神的に負担がかかっていると、ちょっとした言葉の端々から、「嫌だ」「面倒臭いことを押し付けるな」という気持ちが出てきてしまう。たとえそれがごくわずかなものであっても、隠し通すことができずにスルッと出てきてしまう。

 

現場の人たちが仕事に追われているときには、新しい顧客や機会を追いやっていないか気をつけよう。ジャンジャンかかってくる電話に、一気にストレスレベルが上がると、口では「お世話になっております。ご用件を承ります」と言っていたとしても、心の中では「あっちへ行ってくれ!あなたたちには関わっていられないんだよ!」と伝えているようなものなのだ。

(引用について同上)

 

ストレスレベルを下げるにはどうすれば良いか。リラクゼーションのためマッサージルームを社内に作ってもらうのが良いのでしょうか。2時間に1回おやつタイムを設けてもらうのが効果的なのでしょうか。

 

マッサージルームもお菓子タイムも、発生してしまったストレスをどうやって軽くしていくかの方策です。効果はあるかもしれませんが、根本的な解決法ではありません。そもそもストレスが溜まりにくい仕組みを作るのが、抜本的でより効果的です。それは何だろうかと再び考えてみます。

 

仕事上のストレスは、やりかけの仕事を頭の中にいれたままにしておくことによる不安がその源です。そんな頭の中のやりかけの仕事を全部出して「あなたの仕事はここにあるだけ」「やりかけのこの仕事は、次にこうすれば必ず進んで完了に向かいますよ」という安心感をタスク管理手法"GTD"は与えてくれます

 

不安を解消し安心して仕事に取り組める環境が整えば、相手ににこやかに対応できて受け入れやすくなり嫌な印象は与えなくなります

 

にこやかな対応かどうかはともかく、GTDをするようになってからは「これはホント急ぎでお願い!」と信じられないくらいのスピード感を要求されるような仕事にも、むしろそういう要求があるからこそ燃えて、他の仕事を後回しにして取り組んで応えることができるようになりました。これはGTDが作り出す環境による精神的な余裕のなせるわざであると思っています。

 

過去、私の周囲で、わざと嫌な印象を与えて無駄な仕事が発生するのを遠ざけるのが自分の流儀だという人がいました。そのようなやり方もあるのかもしれませんが、私はそれには与しません。これもまた抜本的な解決にはなっていないからというのがその理由ですが、それはまた別の話。

プロジェクトの管理は難しい?

プロジェクト管理と言っても、よく言われる「プロジェクト(=計画)」ではありません。タスク管理手法”GTD"では「プロジェクト」は以下のように定義されます。

 

プロジェクト=複数のタスクが集合したもの

 

この「プロジェクト」の管理について、このようなツイートを見ました。

 
「しごたのん」とは、タスク管理界隈では泣く子も黙る「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」@shigotano というサイトから、厳選されたツイートや記事を紹介するボットです。

 

タスクの管理をしていると、その上位にあるプロジェクトの管理はどのようにすれば良いのかが難しくなるということです。タスクとプロジェクトを同じリストに載せると訳が分からなくなってしまいますね。

 

①田中さんに見積書をメールで送る。
②A社を買収する。
③コピー用紙を発注する。
④人事評価基準を決める。

 

こんなTODOリストがあったとすると、①と③はすぐに手を付けることができそうです。逆に②と④は「はい買収!」「あっという間に人事評価基準できあがり!」と簡単にはいきません。

 

②は例えばA社の財務内容を調べるために調査会社に報告書の注文をする、④は例えば人事経験のあるYさんに「人事評価基準を作りたいのですが、明日9時から1時間ほどお時間いただけませんか」とメールを送る、といった次にとるべき具体的な行動「Next Action」が明確ではありません。

 

Next Actionが明確でないプロジェクトがタスクリストに混ざると、見る人は手を付けたいのに着手できない!と混乱してしまいます。リストにのっているNext Actionの粒度を揃えることが重要となります。

 

とはいえ、

 

①田中さんに見積書をメールで送る。
②調査会社に報告書の注文をする。
③コピー用紙を発注する。
④Yさんにメールする。

 

と書いてあったら、「えっと......②と④はなんのためにするんだったっけかな?」と、これまた混乱のもとです。そこを私は以下の方法で問題を解消しました。

 

・「タスク」は1つのタスクからなる「プロジェクト」である。


・Next Actionは、そのプロジェクトにおいて次に実行するべきタスクである。


・プロジェクトにNext Action(次に実行するべきタスク)を添えて、プロジェクトとタスクを同時に把握する。

 

これをクリアしているのが、このブログで公開しているエクセルの自作タスク管理ツールであり、このツールを元に現在開発中の「タスクペディア」です。

 

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カテゴリーごとにプロジェクトが並んでいます。プロジェクトの発生日と締切日も書いてあります。

 

さらに、Next Actionがプロジェクト名の下に少し小さなフォントで書かれています。しかも、その左にはNext Action自体の締切日が、加えてそのNext Actionが誰ボール持ちなのかも書いてあるのです!!(って、何も盛り上がることでは無いのですが)

 

カテゴリーの並べ替えが可能なので、重要なカテゴリーから上に置いておけば、より効率的なプロジェクト管理ができます。

 

ちなみにこのタスクペディアでの現在の最優先プロジェクトは「12/26買い物」で、Next Actionは「牛乳、煮物」です。速攻忘れてしまうメモ、ここにあるので大丈夫です。

 

 

無自覚に頭を占拠する「やりかけの仕事」

頭の中に記憶しているだけで、精神力は削り取られていく。そう聞いたら殆んどの人が「そんな馬鹿な」と答えるのではないでしょうか。

 

もしそれが本当であれば、ボーッとしている瞬間も、他の何かに熱中しているときも、そしてゆったり温泉に浸かっているときも精神力はなくなる一方で、心休まる時など全くなくなるということではないか、ということになってしまいます。

 

程度の差はあれ、何かに熱中していても、ゆっくり温泉に浸かっていても、頭の中はバックグラウンドで気になることのアップデートを始めてしまうのが現実だと私は思います。

 

バックグラウンドでのアップデートが大きくメモリを食い頭の中を占拠してしまう状態が、いわゆる適応障害という状態に近いものだと考えます。寝ても覚めても昨日やり残した仕事が気になって不安になって仕方がないという状態です。

 

健康に毎日を過ごしていくには、アップデートに使うメモリを最小限にしなければなりません。タスク管理の方法論で考えると、そのアップデートに使うメモリやら何やらをできるだけ外部へ逃がすのが良いとされています。

頭の中に預けっぱなしになっている、やりかけの仕事の数々はにっちもさっちもいかない状態で頭の中をぐるぐると回り始める。その無限ループはあなたの頭の中でイライラやストレスを生み出し続ける(そう、今、この瞬間も!)。何かをしようと決めた瞬間から、その決めたことが完了するまで、心にはエネルギーが必要で、それを消費し続けるのだ。それが心の宿命なのだ。「牛乳を買わなければ」も「この会社を買収するかどうか決めなければ」も、同じように心のメモリ空間を占拠する。

(デビッド・アレン「ストレスフリーの仕事術 仕事と人生をコントロールする52の法則」より)

 

残念ながら頭の中を可視化することはできません。どれだけの「やりかけの仕事」が頭の中を占拠しているのかは自覚できないことが多いです。 

 

「あなたの頭の中のメモリはこれくらい食われていますよ」と見せてくれるもの、それはタスク管理ツールに書き出されたタスクのリストに他なりません。スマホなら、容量を超えそうになると警告を出してくれます。しかし、脳は警告を出してくれません。容量を超えて、適応障害やうつの症状という形で、やっと知らせてくれます。そのときにはもう遅いのですが。

 

やりかけの仕事を頭の中にそのままにしておくこと、「自分はまだ大丈夫」「周りは頑張っているのに、このくらいで音を上げていたら駄目だ」と耐えるのもよくよく慎重にした方が良い。

 

むしろ、早く頭の中から追い出さないとすぐに脳は故障してしまいます。気を付けるに越したことはありません。

自画自賛

クラウド版自作タスク管理ツール「タスクペディア」を使うようになって1ヶ月半以上経ちました。来年春には公開できると思います。ただいまβ版を使っております。

 

日常タスクでは「自分ボール持ち」が多くなります。そして、締切が曖昧なことが多いです。締切が決まっていないけどとりあえずこの日に設定しておくか、という具合です。私はこういったタスクはことごとく締切を破ってしまいます。

 

こういった「ある程度自分で自由にしてしまえるタスク」はどうすれば良いのか。新たな自分のタスク管理に対する挑戦であります。

 

ただですね、仕事上のタスクに比べて「やらなければいけない感」は少ないのは否めないんですね。自分の一存で締切を変えられる。締切があるからこそ頑張れるという、いわゆる「締切効果」が使えないのは、タスク管理の推進力に大きな影響を与えます。つまり進まないのです。

 

ただ、私なりにこのタスクペディアβ版を使っていて良かったことは、忘れるという恐怖から解放されるという点です。この効果があるだけでも、私にとっては大きなメリットです。

 

そうであれば、それこそチラシの裏にでも書いておけばよいのではないかと言われそうですね。実際、やらなきゃいけないことを忘れないために冷蔵庫や玄関にに張り紙をしておくと、それと同じ効果が得られます。

 

ただ、その紙に書いてあることについて、次に何をすれば良いのか、外出中に進められたらどうなるのか、そもそもタスクを確認するために冷蔵庫を見に戻らないといけないのか、といった疑問が発生します。

 

かさばらず持ち歩けて、手軽に更新できて、さらに一元化もされているとなると、私にとっては手帳や張り紙ではなく、スマホでもPCでも見られるクラウドサービスが良いのではないかと考えています。