数多くのライフハックを全部一気にやりたくなるという衝動
こんなツイートをしました。
ADHD特性とうまくやっていくためにという切り口で、様々な局面を想定した数々の工夫が紹介されていたりします。
— 小鳥遊5/19イベント開催 (@nasiken) 2018年5月8日
とても有益な情報なだけに、読者はそれらを全部一気にクリアしたくなるのではないかと。
それこそマルチタスクに陥ってしまうというもったいない状況、割とあると思います。
例えばこんな記事です。素晴らしい内容であることには間違いないです。
繰り返しますが、極めて分かりやすく構造化された内容で、その質が高いことは間違いありません。
「大人のADHDの、仕事でのよくある困りごとと対策」という章をご覧ください。数多くのライフハック・工夫が盛り込まれています。そして全部実用的です。全部できたらさぞ困り事が減るだろうことは想像に難くありません。
そう、全部したくなるんです。
しかも、いっぺんに。
少なくとも私はそう考えます。ここが落とし穴です。こういったことは、「全部すぐやりたい」と手を付けてどれも中途半端で終わってしまうのが常でした。それは今でも同じでしょう。
ではどうしたら良いか。
それは、1つずつ確実に仕留めていくことです。全部一気にやりたい衝動を抑え「1つずつ」「確実に」です。
1つずつ
「これ」と決めたら集中します。他のライフハックも気になるところですが我慢します。気が散ってしまうと、仕留めるどころか着手すらできない可能性もあります。
確実に
ライフハックが自分のものになるよう、最後までやることです。例えば、この場合。
ケアレスミス
→Wordの校正機能などを使うなどして、成果物を複数回チェックする。また、他者にも確認してもらう。
「3回チェックしよう!」と決めたら何が何でも3回チェックする。また、誰かにチェックしてもらおうと決めても、いざとなったら面倒臭くなって「ま、いいか」と省略してしまいがちですが、必ず他人にチェックしてもらう。「確実に」とはこういうことです。
「タスク1つずつに集中する」「タスク完了までを確実にこなす」という2点が必要になるわけですが、これはGTDの「把握」「見極め」「整理」ができている必要があるな、と思いました。
1つのタスクに集中するには、他のタスクよりも今目の前のタスクに着手することに自分を納得させなければなりません。「あれ、、、そういえばもっと大事なことがあったような…」などと考えだしたらもう集中できません。GTDの「把握」フローは、「自分がやるべきことを全部書き出す」ことで、そんな考えをできるだけ排除できるようにしてくれます。
確実にこなすためには、途中で離脱しないことが大事です。タスク完了までにこなすべき1つ1つの手順を明らかにし(「見極め」フロー)、それらの情報をすぐに参照できる場所に置いておかなければいけません(「整理」フロー)。
上から分かるように、「あ、あっちの方が大事かも!」と義経の八艘飛びの如く目移りしてしまう衝動性を抑える仕組みをGTDは持っていると言えます。せっかくの数々のライフハックを確実にモノにしていくためにも、GTDのやり方を身につけておくのはとても重要だと考えます。